リーンスタートアップ
リーンスタートアップという開発手法がある。
最小限の製品を市場に投入して、ユーザーの声を聞きながら製品に磨きをかけていく。
開発から販売までのサイクルを速く回すことで、製品としての市場の価値を迅速に高めていく。
という考えなんだけど、なかなかそれが上手く回らない。
まず最小限の製品を投入するというところの線引きが難しい。
メーカーはどうしても製品価値をできるだけ高くするところから入ってしまうように思う。
最初に積み上げてしまうと機能を削ぎ落とすことに躊躇する。機能を削るというのはやはりマイナスのイメージが立つ。
それに市場にメーカーのブランドがあると、そこにもこだわりができて、これではブランドに傷がつくみたいな一種の見えみたいなものがあるのではないだろうか。
そうなると結局機能てんこ盛りの製品をリーンスタートアップという言葉に乗せて、出来るだけ早く市場に投入するという、開発する側にとってはあり得ない方向に向かってしまうことになる。
しかし日本のモノづくりの原点は結局そこにあるような気がする。
常に完璧な製品を目指す。すでに出した製品に肉付けしていくとうことはせず、市場の声に応える形で新たに製品設計からはじめて新製品を投入し続ける。
それが良いのか悪いのか。
少なくとも、製品のサイクルが短くなっていく現市場においては、かなり体力を消耗してしまうことになることは明らか。
もはや根本から考えを変えていく必要がある時代。