新人の頃の話
いまだに記憶の底に残っている思い出話がある。
それこそインターネットのない時代で、本や雑誌でしか情報を得る手段はなかったと思う。
それであることに疑問を持ち、とにかくそれを確かめておきたいという要求が生まれた。
8bit-cpu のパワーオンリセット時の振る舞い。電源を入れた直後のプログラムはどう走るのか、ということ。
そこから会社帰りの本屋通いが始まった。多分数ヶ月は悩んで調べまくって、なんでこんな基本的な技術の記述がないのか疑問に思いながら、それでもようやく記述を見つけて納得した、という話。
一つのことに夢中になるととことん調べたくなる。結果がよければいつまでも忘れない情報として、頭に記憶される。
本当に分かった時は嬉しかった。この答え、今ではネットで簡単に調べられるのだろう。
それは羨ましい反面、そういう苦労を味わうことがないのは残念な気がする。